日経平均は一時75日線を回復するが、その後は軟調
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。足元では2万6500円~2万7500円の狭いレンジの中でもみ合うような動きが続いていました。このもみ合いを上下どちらに抜けられるかがポイントでした。
実際には、週初31日に窓をあけて上昇して寄り付くと、陽線となって終値ベースでも2万7500円を突破しました。翌1日、2日もローソク足の実体は短いものの陽線が続き、このままレンジを抜けて上放れることが期待されました。
ただし、休業日をはさんだ2022年11月4日には窓をあけて下落して寄り付くとそのまま長い陰線となり、またレンジの中に戻ってしまいました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。方向感の出しづらい動きが続いています。
ただし、先週も200日移動平均線付近で下げ止まっており、下値は限定的という印象を受けます。終値ベースで75日線を回復する場面もあり、上方向への動きが期待されるところです。
今週、まずは75日線を挽回してほしいところです。抜けた場合の上値メドは、2022年9月13日の高値(2万8659円)、2022年8月17日の高値(2万9222円)あたりになります。
心理的節目となる2万8000円を上回ることができれば、視界が広がっており、するすると上昇する可能性があります。
逆に、ここから調整があるとすれば、75日線に上値を抑えられ、200日線、25日線を割り込んでくるパターンです。そうなると2022年10月3日の安値(2万5621円)まで視野に入ってくるので注意が必要です。
参考資料
下原 一晃