最近、FIREという単語をよく目にするようになりました。

FIREとは、”Financial Independence, Retire Early”の略で「経済的に自立して、早期に退職する」という意味です。

老後収入の軸となる公的年金以外に「配当・家賃」といったいわゆる「不労所得」を準備できれば、ゆとりある老後を迎えることができるかもしれません。

では実際に60歳以上でどれくらいの人が「不労所得」を得ているのか、不労所得を得るための投資方法についてもみていきましょう。

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1. 不労所得とは

「不労所得」とは働かないで得る所得のことで、利子・配当金・家賃・地代などが該当します。

一方で、働いて得る収入は「勤労所得」と呼ばれます。収入を得るためには労働が必要ですから、「不労所得」とは対局に位置する収入といえます。

いつまでも健康で「勤労所得」を得続けることは難しいでしょう。老後に向けて公的年金の軸とは別に継続的な収入源の確保したい方には、株式や不動産への投資は選択肢の一つとなります。

2. 60歳以上で不労所得がある人の割合は1割未満

内閣府の「令和元年(2019年)度高齢者の経済生活に関する調査結果」から60歳以上で「不労所得」がある方がどの程度いるのかを確認していきます。

出所:内閣府「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」

  • 仕事による収入・・・41.0%
  • 公的年金、恩給・・・87.3%
  • 公的年金、恩給以外の社会保障給付金(生活保護等)・・・1.1%
  • 企業年金、個人年金等・・・16.5%
  • 財産からの収入(利子、配当金、家賃、地代等)・・・8.4%
  • 子などからの仕送り・援助・・・2.2%
  • その他・・・0.7%
  • 収入はない・・・0.9%
  • 不明・無回答・・・0.1%

60歳以上の収入の種類から「財産からの収入」、つまり「不労所得」を得ているのは8.4%でした。「不労所得」を得ているのは全体の1割以下ですから、一般的にハードルが高いことがわかります。