1. 2階建て構造である「国民年金」と「厚生年金」
日本では「国民皆年金」となっているため、誰もが公的年金に加入しています。公的年金には国民年金と厚生年金がありますが、どちらかの年金に分かれて加入しているわけではありません。
図のように2階建ての構造となっており、まず1階部分にあたるのが「国民年金(基礎年金)」。こちらには、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての方が加入します。
さらに、このうち公務員や会社員などの第2号被保険者は、2階部分である「厚生年金」にも加入します。
それぞれ保険料が必要ですが、払った保険料を積み立てて将来受け取るわけではありません。今支払った保険は、今の高齢者を支える財源となるのです。こうした世代間扶養の仕組みのことを、賦課方式と呼びます。
では、これらの公的年金はいくら支給されているのでしょうか。まずは直近のデータより、平均的な支給額を確認してみましょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)