2. 70歳代は十分な貯金があるのか
それでは次に、70歳代の貯金を金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(令和3年)」より確認しましょう。
2.1 70歳代以上世帯の金融資産保有額
- 平均2209万円
- 中央値1000万円
円グラフで分布を見ると、「3000万円以上」が22.1%、「2000~3000万円以上」が11.9%です。一方で貯蓄ゼロ世帯も約2割。少し前に話題になった「2000万円問題」の準備ができている方は約4割程度であるということが現実です。
また、より実態に近い中央値は1000万円という結果に。貯蓄が1000万円の場合、たとえば月5万円切り崩していくと、約16年で貯蓄がなくなってしまいます。
貯蓄は生活費だけでなく、趣味や旅行、付き合いや孫へのプレゼント、病気や介護が必要になった時などでも使うでしょう。中央値をみると心もとない金額に感じる方が多いのでないでしょうか。