2. 後悔ポイント2. 一括投資向けとつみたて投資向けの投資信託の見分けがついていなかった
つみたてNISA発足の2018年からの数年は相場環境がよく、投資初心者でもインデックス投資信託で世界株式につみたて投資をしていれば「よく分からないけどお金が増えてる!」という状況だったでしょう。
ほどなくしてコロナショックや世界的な景気後退懸念などで落ち着かない相場を経験することになりましたが、「毎月少額のつみたてでこれだけ増えるのだから、もっと大きな金額を投資すればもっとお金が増える」と安易に判断するのは禁物です。
なぜなら、つみたて投資は「購入のタイミングを分散させて値動きのリスクを分散させる」方法です。
値段が高い時には少量を買い足し、値下がりしたときには多量に買い足すことができるため、値動きが大きくても悪いことばかりではありません。
しかし、一括投資はリスクの平均化ができません。世界株式に500万円をつぎ込んだ翌月30%下落し350万円まで減ってしまうような可能性もあるのです。
つみたて投資で人気のある商品は、成長性のある株式等に投資をする値動き大きめの投資信託が多いですから、「つみたてNISA人気ランキング1位の投資信託を特定口座でも一括購入しよう!」というのはおすすめできません。
一括投資を検討する際には債券など比較的安定した投資対象を選ぶ方が堅実な運用ができるでしょう。
執筆者
短期大学卒業後、富国生命に入社。その後、大手保険代理店を経て、ファイナンシャルアドバイザー業務に従事。これまでに約1000以上の世帯からお金のご相談を受け、ファイナンシャル・プラニングを実施。常に最新の情報を把握するように努め、保険だけではなく、様々な金融商品を活用した総合的な資産運用を目指す。2020年 MDRT 日本会会員。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
LIMO編集部は、LIMO編集長である宮野茉莉子を中心に、経済や資産形成や資産運用といった投資をテーマとし、金融機関勤務経験者である編集者が中心となって情報発信を行っています。加えて「くらしとお金」に関係する旅行、園芸、ショッピングや外食といった身近なテーマを各種専門家である編集者がわかりやすく解説します。LIMO編集部のメンバーは、大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス担当、調査会社のアナリスト、ファッション誌の編集長、地方自治体職員、ネットメディアの経験者などで構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ47年、正確には565か月となります。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています(最新更新日:2024年4月22日)。