4. 60代の貯蓄「老後」は公的年金だけに頼らない
老後の生活資金は「退職金」や「公的年金」があるから大丈夫、と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
この「退職金」や「公的年金」ですが、受け取れる金額は人それぞれです。そのため、少しでも将来が気になるという方については、まずは自分がどのくらいの金額を受け取ることができるのかを「今から」確認することからお勧めします。
老後格差に怯えるだけでなく、将来受け取れる金額、すなわち「将来の収入」が自分にとって少ないと感じた場合は「今から」具体的に準備を始めることで、悠々自適なセカンドライフも現実になるでしょう。
冒頭にもお話をしたように、60歳を定年退職と考えると、健康に過ごせる期間は、現実を見ると15年程度しかないことになります。少しでも早いうちから、老後へ向けて準備を始めることで、充実したセカンドライフも現実に近づくかもしれません。
そこで視野に入れたいのが、「お金にも働いてもらう=資産運用」の活用です。少額からの積立て投資を後押しする国の税制優遇制度、「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」の活用を検討してもよいかもしれません。
現実を受け止め、「今から」老後に向けたお金の準備を考えてみませんか。
参考資料
- 厚生労働省「令和4年版高齢社会白書(概要版)」
- 株式会社タニタ「人生100年時代の健康とフレイルに関する調査」を実施
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料
吉田 奈都子