火災保険料の値上げ率はどのくらい?

今回の改定による値上げ率は、全国平均で10.9%です。ただし、全国で値上げが起こっているわけではなく、地区によっては値下げの対象になっているところもあります。

火災保険料の料率を決める要素の一つに建物の構造がありますが、コンクリート造などのM構造、鉄骨造などのT構造、そして木造などのH構造の順に保険料率が高くなります。

木造などのH構造は、災害の際の損壊リスクが高いため保険料も高くなるわけです。

そして、構造別に今回の最大および最小改定率を見てみると、以下のようになっています。

火災保険料の改定率(築5年未満)

M構造

  • 最大改定率:宮崎県(+30.5%)
  • 最小改定率:山形県(-4.7%)

T構造

  • 最大改定率:山梨県(+21.9%)
  • 最小改定率:山口県(-11.6%)

H構造

  • 最大改定率:大阪府(+24.6%)
  • 最小改定率:山口県(-13.8%)

火災保険料の改定率(築10年以上)

M構造

  • 最大改定率:宮崎県(+33.0%)
  • 最小改定率:山形県(+1.1%)

T構造

  • 最大改定率:山梨県(+33.4%)
  • 最小改定率:山口県(-7.1%)

H構造

  • 最大改定率:沖縄県(+36.6%)
  • 最小改定率:山口県(-10.6%)

ちなみに3大都市圏の改定率は以下のようになっています。

出所:筆者作成

築年数にかかわらず、大阪府は総じて値上り率が高く、逆に東京都や愛知県では築浅であれば、建物の構造によっては値下げになります。

【火災保険】最長契約期間が短くなる点にも注意!

今回の改定では、値上りばかりではなく、最長契約期間が10年から5年に短くなる点にも注意が必要です。契約期間が短くなることで保険料が高くなりますし、今後の改定などが反映されやすくなります。