2. 大学の入学費用や在学費用は?

次に、教育費の中でもお金がかかるといわれている「高校と大学などの入学費用」と「大学の在学費用」を、2020年10月30日に発表された日本政策金融公庫の「令和2年度『教育費負担の実態調査結果』」からみていきます。

2.1 子ども1人あたりの入学費用

  • 高校:36万5000円
  • 高専・専修・各種学校:50万4000円
  • 短大:60万400円
  • 大学:89万7000円(私立文系95万1000円、私立理系94万000円、国公立大学77万円)

※入学費用とは、受験費用、学校納付金、入学しなかった学校への入学納付金です。

先ほどの塾費用とあわせて、入学費用も同時に準備したいところ。中学3年生の塾費用と高校の入学費用をあわせて約80万円。高校3年生の塾費用と私立文系の入学費用で約130万円です。

公立で高校と大学を受験する場合、200~250万程度貯金しておくといいでしょう。200万円を中学2年生(13歳)までに用意するには、毎月1.3万円の貯蓄が必要です。

それでは、大学の1年間の在学費用の平均と、私立と国公立に分けた金額を確認しましょう。

2.2 1年間の在学費用

  • 大学:157万3000円
  • 私立理系:192万2000円
  • 私立文系:152万1000円
  • 国公立大学:115万円

※在学費用とは、学校教育費(授業料、通学費、その他の学校教育費)と家庭教育費(塾や通信教育など補助教育費、おけいこごとにかかる費用)です。

大学費用は4年間で私立文系なら約600万円、私立理系で約770万円、国公立大学で約460万円です。大学在学中も月々の貯金とボーナスで在学費用を貯めると考えると、大学費用の半分~3分の2は入学前に貯めておきたいですね。600万円の3分の2である400万円を17歳まで貯めるには、毎月約2万円貯蓄することになります。

教育費用をみると、まとまったお金がかかるのは以下のタイミングですね。

  • 受験に向けた塾費用
  • 高校と大学などの入学費用
  • 大学などの在学費用

ただし子どもが何歳から貯め始めるかにより、毎月の貯蓄金額は変わります。乳幼児の頃は女性が働くのが難しく、なかなか貯蓄できない場合もあるでしょう。また子どもが2人以上いれば、その分貯蓄額が増えます。入学が重なると同時期に多額の資金が必要となるため、前もって計算しましょう。