4. 厚生年金が少ない!どう対策するか
厚生年金は、国民年金よりは金額が大きいとはいうものの報酬比例という特徴から個人差が大きくなることは避けられません。
少しでも厚生年金の受給額を増やしたい場合は「現役中の年収を上げる」「会社員または公務員として長く働く」ことが対策となります。
現役時代の働き方によって年金制度は変わるため、老後を見据えて働き方を変えるという選択肢もあります。特に女性の場合、ライフイベントを機に働き方を変え、夫の扶養の範囲内で働いているという方も多いでしょう。
今年10月以降、年金改正により短時間労働者(パートタイマー等)の厚生年金の加入要件を広げられ、厚生年金に加入した方がお得になる制度になります。
厚生年金の加入をすることで、将来受け取れる年金額を増やすことができるため、これを機に働き方についても見直してみることも良いかもしれません。
また、公的年金だけに頼るのではなく、自ら資産形成に取り組むことをおすすめします。毎月の収入から一定の金額を貯蓄する積立貯蓄が取り組みやすいでしょう。国の優遇制度である個人型確定拠出年金(iDeCo)や民間企業の個人年金保険など選択肢はさまざまです。
初心者の方は、「よく分からず、なにから始めたらよいのか分からない。」という方もいるかもしれません。まずは、運用の基礎や金融商品の特徴について学び、自分に合った貯蓄方法をじっくり検討すると良いでしょう。
参考資料
仲宗根 梨世
執筆者
滋賀県彦根市出身。龍谷大学国際文化学部卒。大学卒業後、滋賀銀行に入行。主に個人向けコンサルティング営業に従事。若年層から富裕層までの幅広い層のお客様に対応し、これまで1000世帯以上の資産運用に関する相談経験をもつ。資産形成から相続サポートまでのライフステージに応じた相談を得意とする。社内研修の講師を務め、若手社員の人材育成に貢献。社内表彰多数。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
LIMO編集部は、経済や金融、資産運用等をテーマとし、金融機関勤務経験者の編集者が中心となり、情報発信を行っています。またメディア経験者の編集者がキャリア、トラベル、SDGs、ショッピング、SNSなどについて話題となっているニュースの背景を解説しています。当編集部はファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社・メガバンク・信託銀行にて資産運用アドバイザー、調査会社アナリスト、ファッション誌編集長、地方自治体職員等の経験者で構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ49年(589か月)で、メンバーが勤務していた金融機関は、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、日興証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、日本生命、フィデリティ投信などがある。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFP等の資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。株式会社モニクルリサーチが運営(最新更新日:2024年9月30日)。