5. まとめにかえて
人はいつ何時、自然災害や病気・ケガに見舞われるかは予測できません。これは今のコロナ禍を生きる私たちが否応なしに実感していることですね。
「どうしても年金保険料が払えない」という事態は、誰にでも起こりうること、と筆者は考えます。
やむを得ぬ事情で年金加入期間が短くなってしまう場合もあるでしょう。ただ、一つだけ頭に入れておきたいのは、公的年金が支えているのは「老後の生活」だけではないという点。
病気やケガで障害を負ったとき受け取る「障害年金」、大黒柱にもしものことが起きたとき家族を支える「遺族年金」。年金保険料をしっかり納めていない場合、これらが支給されないことも。
やむを得ない理由で国民年金保険料の支払いが難しいときは、まずは、支払いが「免除・猶予」になる制度の申請を検討しましょう。そして、経済的な余裕ができた時点で、ぜひ「追納」し、年金受給額を満額に近づけていかれることをお勧めします。