2021年の今日公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。(初公開日:2021年9月26日) |
田村憲久厚生労働大臣が先日の会見で、年金改革に言及しました。この報道に触れて「自分の老後の年金はどうなるのか?」と関心を持たれた方もいらっしゃるでしょう。
年金のしくみはちょっと複雑です。私たちの暮らしを支える大切なセーフティーネットの一つでもありますが、若いみなさんであれば「老後、年金って本当にもらえるの?」という漠然とした不安を覚える方も多いはず。
現役時代の年金加入状況により、老後に受け取る年金には個人差が生じます。なかには「年金が受給できない・かろうじて受給はできるが金額が極端に少ない」というケースも。そこで今回は、「無年金・低年金」にフォーカスしていきます。
【注目記事】「富裕層」で質素倹約を貫く人も。「お金持ちの節約術4選」を元銀行員が語る
1. 基礎年金「みんな、どのくらい受給できているか」
まず、今のシニア世代は、公的年金をどのくらい受給しているのでしょうか。厚生労働省年金局の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業年報」から、平均額と受給額分布を見ていきます。
まず、厚生年金の平均年金月額は、全体で14万4268円(うち男性が16万4770円、女性が10万3159円)。また、国民年金の平均年金月額は全体で5万5946円(うち男性が5万8666円、女性が5万3699円)でした。
グラフで受給額分布のイメージをつかんでいきましょう。
次は基礎年金(国民年金)の受給額を見ていきます。
厚生年金・国民年金どちらをみても、平均年金月額を大きく下回る人が存在します。厚生年金の受給額は現役時代の収入に左右され、幅広い分布となっています。
一方、基礎年金(国民年金)のグラフを見ると、月額4万円未満の人が約13%、さらに3万円未満に絞っても4%を占めます。ちなみに、2021年度の基礎年金(国民年金)の満額(※)は月額6万5075円です。
※「基礎年金(国民年金)の満額」:40年間(480カ月)の全期間、年金保険料を納めた場合に受け取れる年金額のこと。