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2021年の9月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。(初公開日:2021年9月25日) |
かつて話題となった「老後2000万円問題」をきっかけに、リタイヤまでの貯蓄目標を2000万円と掲げたご家庭も多いかと思います。
仮に、定年退職金が2000万円もあれば50代までの貯蓄ペースが多少遅れても挽回できる世帯も多いでしょう。さまざまな業種があるなかで、退職金の待遇が手厚そうだな……と多くの人が思われるのは、公務員、とりわけ国家公務員ではないでしょうか。
そこで本日は、FPの資格を持ち、証券会社にて約20年資産運用コンサルティングに携わってきた私から、国を背負うエリート集団、国家公務員の退職金についてお話しいたします。
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1. 国家公務員の退職金「2000万円超」は何割?
公務員には、地方公務員と国家公務員の2種類の大きな区分があります。令和3年度時点では地方公務員は約276万人、国家公務員は約58万8000人です。
国家公務員は国の業務に従事する職員のことで、特別職(裁判所職員・国会議員・防衛省の職員など)と、それ以外の一般職に分かれています。
今回は、一般職の国家公務員の退職金事情について詳しく見ていきます。
内閣官房公表の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」の「退職手当支給額別退職手当受給者数」から、今回は「定年退職者」にしぼりました。
常勤職員の退職金(定年)
- 500万円未満:93人
- 500~1000万円未満:118人
- 1000~1500万円未満:500人
- 1500~2000万円未満:4003人
- 2000~2500万円未満:6672人
- 2500~3000万円未満:1143人
- 3000~3500万円未満:63人
- 3500~4000万円未満:17人
- 4000~4500万円未満:68人
- 4500~5000万円未満:15人
- 5000~5500万円未満:6人
- 5500~6000万円未満:1人
- 6000~6500万円未満:14人
- 6500~7000万円未満:1人
計:1万2714人
全体の1万2714人の退職金受給者の状況をながめると、ボリュームゾーンは1500~3000万円です。5000万円超を受けとる人も、少人数ながら存在しますね。また、2000万円のラインを超える人は、全体の約6割でした。
次ではこれを、行政職俸給表(一)適用者にしぼって見ていきます。
常勤職員のうち「行政職俸給表(一)適用者」の退職金(定年)
- 500万円未満:26人
- 500~1000万円未満:13人
- 1000~1500万円未満:13人
- 1500~2000万円未満:505人
- 2000~2500万円未満:3006人
- 2500~3000万円未満:258人
- 3000~3500万円未満:3人
- 3500~4000万円未満:0人
- 4000~4500万円未満:1人
※4500万円以上の支給者は該当なし
計:3825人
こちらのボリュームゾーンは2000万~2500万円未満ですね。2000万円以上の割合は、常勤職員は約63%、そのうち行政職俸給表(一)適用者であれば約85%が、定年退職金として2000万円以上を手にしているということが分かりました。
やはりイメージ通りの結果と感じた方も多いかもしれませんね。
2. 国家公務員、勤続何年で退職金「2000万円」超えそう?
ここまで、国家公務員の退職金は2000万円が一般的な水準であることがわかりました。ところで、この退職金「2000万円」のラインを超えるには、勤続何年ほど必要なのでしょうか。
さきほどと同様、定年退職者にしぼって「勤続年数別退職手当受給者数および退職手当平均支給額」から見ていきたいと思います。
常勤職員の勤続年数と平均退職金額(定年)
- 5年未満:193万1000円
- 5年~9年:498万5000円
- 10~14年:781万9000円
- 15~19年:971万円
- 20~24年:1247万1000円
- 25~29年:1630万円2000円
- 30~34年:1996万7000円
- 35~39年:2293万6000円
- 40年以上:2231万円
常勤職員であれば、「勤続35年」が定年退職金2000万円を超えるかどうかの分岐点となりそうです。
常勤職員のうち「行政職俸給表(-)適用者」の勤続年数と平均退職金額(定年)
- 5年未満:120万8000円
- 5年~9年:442万4000円
- 10~14年:756万円
- 15~19年:1017万6000円
- 20~24年:1385万2000円
- 25~29年:1790万3000円
- 30~34年:2048万6000円
- 35~39年:2188万1000円
- 40年以上:2154万円
一方、行政職俸給表(-)適用者にしぼると、勤続30年から退職金2000万円を超えます。
いずれにしても、勤続年数に比例して退職金が多く受け取れることになります。
一般の民間企業では退職金制度がないケースも増えていますので、国家公務員として働き続けることは、安定した老後が過ごせそうで羨ましいと感じた方も多いのではないでしょうか。
3. 「退職金2000万円」あれば、老後は安泰といえるのか?
さて、2019年に老後2000万円問題が公表されて、老後資金のひとつの基準となりつつある「2000万円」。
つい「2000万円」という金額に目が行きがちですが、実はこの2000万円の内訳には住居費や介護費用等、老後に必要なお金の中で大きなウエイトをしめる項目がほとんど加味されていないという盲点も。
となると、公務員のかたでも思い描く希望の老後のイメージや、健康状態に変化などによっては、生きている間に資産が枯渇する事態にもなりかねないわけです。
やはり自助努力による老後資金準備は、職業を問わずほとんどの方に求められていると筆者は考えます。
例えば、60歳までに2000万円を「預貯金で」用意すると考えましょう。30歳からスタートした場合、毎月約5万6000円を「サボらず」積み立てていくことが必要です。
その後のライフプランを考えるとハードルが高い金額になると印象を持たれた方も多いと思います。
そこで、同じ30年で考えるのであれば資産運用で老後の資金準備をするという発想を持っていただくこともお勧めします。複利の力を借りて効率よくお金を増やすことに繋げる工夫をしていけるとよいですね。
資産運用は、始める年齢、状況、目標額によって選ぶものが変わってきます。インターネットを活用して効率の良い情報収集を行い、早めのスタートをお勧めします。
お金のことで迷う時間はもったいない!それをぜひ「お金を育てる期間」に変えてしまいましょう。
