老後資金はいかに早く意識するかがカギ

60歳代の貯蓄額、さらには年金受給額を見ることで、その金額はピンキリであることがわかりました。

特に平均では貯蓄2000万円をクリアしているものの、実際には3割しかいないことから厳しい格差がわかりましたね。

現役時代から老後を見据えて準備をしてきた方にとっては、当たり前の結果に思うかもしれません。今の60歳代と言えば、バブルの高金利時代を経験しています。

銀行に入れておくだけでお金が増やせた時代に、うまくお金を守りきれた方が貯蓄を増やせたのかもしれません。

今の現役世代にとっては夢のような話です。銀行の金利はほとんどなく、若い人にとって銀行は「預けるだけ」の存在となっているでしょう。預けてお金が増える、という現象にピンと来ないものです。

その代わり、昔はなかった「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など、税制優遇を受けながら資産を形成できる金融商品もあります。

十分な老後資金を備えるためには、こうした制度も視野に入れながら、早めに準備を進めることが大切でしょう。

参考資料

太田 彩子