後期高齢者の制度は現役世代にも影響あり?
今回の改正の背景には、団塊の世代が75歳を迎え、医療費が急激に増大していることがあげられます。
医療費が1割負担で済む場合、残り9割はどこで負担しているのでしょうか。被保険者本人が払う「保険料」ももちろん財源の一つではあります。
しかし、約4割は現役世代の負担となっているのです。私達が健康保険料と支払うお金から、支援金として後期高齢者医療制度に支払われるという構図です。
さらに4割は公費(税金)からまかなわれていることを考えると、制度を維持するために本人負担が高まるのは仕方がない側面もあります。
75歳以上人口はこの4年で約300万人も増え、今後も増えることが予想されます。現役世代の負担を考えると、高齢者の自己負担はますます高まることも考えられます。
まとめにかえて
10月から後期高齢者の窓口負担が2割に高まる方もいます。
日常的に医療を受ける本人にとって、負担に感じる方は少なくないでしょう。一方で、財源として現役世代からの支援や公費が多くを占めている現状を考えると、多少の負担増はやむを得ない側面もあります。
今の現役世代が老後を迎える頃、窓口負担や保険料などがもっと上がっていることが懸念されます。
貯蓄や健康作りで備える必要がありそうですね。
参考資料
太田 彩子