2. 不労所得1.不動産(難易度:高、魅力度:高)

不動産投資には、現物の不動産を購入することと、不動産クラウドファンディングを通じて不動産に投資する方法の2通りが考えられます。

2.1 現物不動産への投資

まず、現物不動産への投資は、戸建て住宅やマンション・アパートの1室あるいは一棟を購入し、それを貸し出すことで賃料を得る方法です。不動産投資といえば、まずはこの方法をイメージされる方が多いでしょう。

都内のマンション1室、もしくは戸建てを仮に1億円で購入した場合には、立地や条件によりますが30万円の賃料を得ることができる物件は十分にあるでしょう。期待利回りのイメージは5%ほど。

実際に、「不動産投資家調査」(2022年4月現在)の調査結果を参考にすると、ファミリータイプの賃貸住宅で東京は4.1%、札幌5.4%、福岡5.0%の期待利回りとなっています。

現物不動産は入居者が定着するような物件内容や立地など、好条件が揃えば毎月安定的に賃料を長期で得ることができるため、不労所得に向いていると言えます。現物への投資となるためインフレに強い点も魅力と言えます。

ただし、そんな好条件の物件が市場に出回ることは珍しいとも言えるため、信頼できる不動産会社を見つけ、普段から情報を得ることや、自身でもその付近の物件情報を調べ、投資に見合うかどうかの相場観など知識をつける必要はあるでしょう。

また、固定資産税や都市計画税、管理費や修繕費などの維持管理費用が発生する運営コストのことも考えておかなければなりません。

初心者には難易度が高いとは言えますが、良い物件が見つかると生涯の不労所得となる点や、相続税対策にも有効であるなど、世代を超えた資産となるため、魅力的な投資ではあるでしょう。

2.2 不動産クラウドファンディング

次に、注目を浴びている不動産クラウドファンディング。インターネットを通じて投資家から資金を集め、集めた資金を元に事業者が不動産を購入し、運用期間中の賃料収入や売却益を分配金として投資家に戻すという仕組みです。

中には、立地の良い、数十億もする高額な不動産で運用されているものもあります。小口化されているため少額から投資できることや、物件の賃料収入や売却想定価格等は事業者が吟味しているため、不動産の知識がない場合でも気軽に始めやすいのが特徴です。

ただし、運用期間は数年で終了となることが多く、長期で安定的に不労所得を得るというには難しいと言えます。まずは不動産のことを知るきっかけとなることや、相場観を身につけるには良い方法となるでしょう。