1. 「貯蓄ゼロ」は厳密には全く貯金がないわけではない
今回参考にした「家計の金融行動に関する世論調査」では、貯蓄の定義を下記のように定めています。
定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または将来に備えて蓄えている部分とする。事業性資金や実物資産、現金・預貯金で日常的な出入れ・引落しに備えている部分は除く。
日常的な出し入れや引き落としに備えているお金は除くため、口座を一つでやりくりしている場合などは、その口座残高が含まれません。
仮に1000万円の残高がある口座でローンの返済やクレジットカードの引き落としを済ませていれば、貯蓄とカウントされないのです。
つまり、純粋に貯蓄が0円という世帯はもっと少ないことが考えられます。
参考までに、貯蓄ゼロ世帯のうち「現在保有している預貯金残高合計」と答えた結果も見ておきましょう。
- 20歳代:164万円
- 30歳代:852万円
- 40歳代:260万円
- 50歳代:843万円
- 60歳代:357万円
- 70歳代:894万円
こうして眺めると、先程の貯蓄ゼロという割合から大きく印象が変わるのではないでしょうか。