4. 後悔しやすいインデックス投資信託選び3.分散投資しすぎている
金融商品のリスクとリターンの関係は、振り子によく例えられます。
「リスクが小さいと、リターンも小さくなる」(ローリスク・ローリターン)、
「リターンを大きくしようとすると、リスクも大きくなる」(ハイリスク・ハイリターン)
「リスクは小さく、リターンは大きい」という金融商品はありません。
はじめて資産運用の場合、「出来るだけリスクを抑えた運用からはじめたい」という考えが浮かぶと思います。ですが、「分散すればするほど良い」という訳でもありません。
過剰に分散投資をしている商品やリスクを抑えた安定を売りにしている商品であると、その分リターンの見込みも低くなり、つみたてNISAの税制メリットが最大限発揮されにくくなります。
つみたてNISA自体の制度が「長期・分散・積立」というリスクを抑えた運用になっているので、気に入ったものがあれば1本に絞るという持ち方でも問題ないでしょう。
5. まとめにかえて
つみたてNISAはこれから資産形成を始めたいという方には、おすすめできる制度の一つです。
一方で、口座開設や各種書類の準備、商品選定など初心者にはハードルが高いと感じる面もあります。
長期的な資産形成をするにあたっては、漠然と商品を選ぶのではなく、自分自身の目的に合った商品を選択することが大切です。十分にリスクや商品性を理解した上で、資産運用の第一歩を踏んでいただければと思います。
参考資料
- 投資信託協会「そもそも投資信託とは」
- 金融庁「つみたてNISAの対象商品」
- 金融庁「教えて虫取り先生(第3回虫とりさんはどんな投資をしているのですか?)」
- 金融庁「投資の基本」
- 金融庁「つみたてNISAについて(平成29年7月)」
仲宗根 梨世