3. 「不労所得」があれば、老後のゆとり生活は実現するのか

では、60歳代以上の不労所得がある人の暮らし向きについても見ていきます。日頃の家計について、どのように実感しているのでしょうか。

  • 家計にゆとりがあり、まったく心配ない・・・20.1%
  • 家計にゆとりはないが、それほど心配ない・・・6.5%
  • 家計にゆとりがなく、多少心配である・・・3.7%
  • 家計が苦しく、非常に心配である・・・2.2%
  • その他・・・―

「ゆとりがある」と答えたのは全体の2割ですね。ゆとりがなくてもさほど心配はない、という人も一定数いるようです。

4. 「不労所得がある人」は、仕事を持っているのか?

次は「財産からの収入」がある人の割合を就労状況別に見てみましょう。

  • 自営業主・個人事業主・フリーランス・・・13.4%
  • 正規の社員・職員・従業員・・・3.3%
  • パート・アルバイト・・・6.7%
  • 労働者派遣事業所の派遣社員・・・―
  • 契約社員・嘱託社員・・・2.9%
  • 会社または団体の役員・・・21.6%
  • その他・・―
  • 収入のある仕事はしていない・・・8.3%

最も多かったのは「会社または団体の役員」(21.6%)、ついで「自営業・個人事業主・フリーランス」(13.4%)です。また、全体の47.9%が仕事を持っていると回答。何らかの事業所得や勤労所得を得ていることが考えられます。

4.1 「不労所得がある人」の、ひと月の収入はいくら?

上で触れた、事業所得や勤労所得は、ひと月どのくらいなのでしょうか。

  • 5万円未満・・・7.7%
  • 5万~10万円未満・・・4.1%
  • 10万~20万円未満・・・3.2%
  • 20万~30万円未満・・・6.5%
  • 30万~40万円未満・・・16.6%
  • 40万~60万円未満・・・22.7%
  • 60万円以上・・・36.4%

(※配偶者がいる場合は、夫婦の毎月の収入)

財産からの所得(不労所得)がある人の割合は、月の収入が30万円を超えると大幅に上がっています。もちろん、相続や贈与で受け取った不動産などから不労所得を得ている人もいるでしょう。

とはいえ、この割合をみる限り、不労所得を得る人の一定数は、働いて得た収入で、その基盤をつくっているであろうことも推測できそうです。