結婚やお子さんの誕生、マイホーム購入といったイベントは、マネープランについてじっくり考える良い機会ですね。住宅資金やこどもの教育費は、必要な金額や時期がある程度見えていますが、老後のお金はどうでしょう。

リタイヤ後にどの程度お金が必要か、年金はどのくらい受け取れそうか、イメージしてみたことはありますか?「月20万円あれば、十分暮らしていけるかも」などと、ざっくりイメージする方もいるはず。

公的年金の給付水準は、物価や賃金の変動に応じて見直しが行われます。とはいえ、今のシニア世代がどのくらいの年金を受け取っているかを知ることで、遠い将来までを意識した「お金の計画」を立てる何らかの参考にはなるでしょう。

今回はサラリーマンだった人が受け取る「厚生年金」事情を、「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省)をもとに追っていきます。

【注目記事】年金を増やしすぎた夫婦を待つ悲劇。手遅れになる前に知っておくべき繰下げ受給の仕組み

【男女計】厚生年金、みんなひと月どのくらいもらっているのか

最初に、今のシニア世代の厚生年金事情の全体像をながめます。

厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、厚生年金保険(第1号)※の老齢年金受給者数を、年金月額階級別に見ていきます。

※以下、記事中では「厚生年金」と記載します。

【厚生年金】年金月額階級別・老齢年金受給権者数(男女計)

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

厚生年金の受給者数は全体で1610万133人にいます。男女合計の平均月額は14万4366円。とはいえ、ボリュームゾーンは9万~10万円。

グラフでは、ひと月の受給額は30万円以上から1万円未満まで幅広く分布していることがわかります。平均値だけを鵜呑みにした老後のマネープランは避けたほうが良いことは、一目瞭然といえそうです。

【男女計】厚生年金をひと月20万円以上もらう人は、全体の何パーセントか

さきほどのグラフからは、厚生年金を月平均で20万円以上受け取る人は、男女全体で258万4494人。国内の厚生年金受給者数は1610万133人でした。

258万4494人÷1610万133人=16.05%

男女の受給権者全体の約16%です。

【男女別】厚生年金、みんなひと月どのくらいもらっているのか

では、男女別にみるとどうでしょう。下のグラフをごらんください。

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

男性の月額平均は16万4742円、ボリュームゾーンは、17万円~18万円です。女性の月額平均は10万3808円、ボリュームゾーンは9万円~10万円です。

男女それぞれの受給額分布は以下の通りです。

【男性データ】厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給権者数

  • 1万円未満:7万2507人
  • 1万円以上~2万円未満:1万2071人
  • 2万円以上~3万円未満:5395人
  • 3万円以上~4万円未満:1万170人
  • 4万円以上~5万円未満:3万714人
  • 5万円以上~6万円未満:6万7421人
  • 6万円以上~7万円未満:16万3063人
  • 7万円以上~8万円未満:24万4810人
  • 8万円以上~9万円未満:24万2657人
  • 9万円以上~10万円未満:27万3243人
  • 10万円以上~11万円未満:35万350人
  • 11万円以上~12万円未満:43万8383人
  • 12万円以上~13万円未満:51万8659人
  • 13万円以上~14万円未満:60万8992人
  • 14万円以上~15万円未満:70万4371人
  • 15万円以上~16万円未満:79万3583人
  • 16万円以上~17万円未満:88万4219人
  • 17万円以上~18万円未満:94万8543人
  • 18万円以上~19万円未満:94万2288人
  • 19万円以上~20万円未満:87万9047人
  • 20万円以上~21万円未満:75万7129人
  • 21万円以上~22万円未満:59万345人
  • 22万円以上~23万円未満:41万4195人
  • 23万円以上~24万円未満:28万2665人
  • 24万円以上~25万円未満:19万63人
  • 25万円以上~26万円未満:12万1426人
  • 26万円以上~27万円未満:7万5194人
  • 27万円以上~28万円未満:4万4547人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2741人
  • 29万円以上~30万円未満:1万807人
  • 30万円以上~:1万6346人

【女性データ】厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給者権数

  • 1万円未満:2万8004人
  • 1万円以上~2万円未満:6884人
  • 2万円以上~3万円未満:6万1267人
  • 3万円以上~4万円未満:10万9541人
  • 4万円以上~5万円未満:9万4941人
  • 5万円以上~6万円未満:10万3206人
  • 6万円以上~7万円未満:23万8112人
  • 7万円以上~8万円未満:44万9205人
  • 8万円以上~9万円未満:69万2135人
  • 9万円以上~10万円未満:85万2017人
  • 10万円以上~11万円未満:76万8808人
  • 11万円以上~12万円未満:57万9740人
  • 12万円以上~13万円未満:40万7435人
  • 13万円以上~14万円未満:28万8035人
  • 14万円以上~15万円未満:20万8976人
  • 15万円以上~16万円未満:15万2367人
  • 16万円以上~17万円未満:10万9888人
  • 17万円以上~18万円未満:7万5929人
  • 18万円以上~19万円未満:5万1905人
  • 19万円以上~20万円未満:3万7458人
  • 20万円以上~21万円未満:2万4850人
  • 21万円以上~22万円未満:1万6796人
  • 22万円以上~23万円未満:1万976人
  • 23万円以上~24万円未満:6934人
  • 24万円以上~25万円未満:3951人
  • 25万円以上~26万円未満:2188人
  • 26万円以上~27万円未満:1098人
  • 27万円以上~28万円未満:516人
  • 28万円以上~29万円未満:208人
  • 29万円以上~30万円未満:144人
  • 30万円以上~:375人

厚生年金の受給額は、現役時代に納めた保険料が、加入期間とともに老後の受給額に響きます。

女性は結婚や出産などをきっかけに、働き方を調整する人が多いです。こうした傾向が、年金の男女差の背景のひとつであることは確かでしょう。

まとめにかえて

今回は、厚生年金の受給額の分布をみながら、ひと月20万円以上を受給する人の割合についても見てきました。

老後の年金受給額は、現役時代の働き方や収入に大きく左右されるため、個人差・男女差があります。また老後の年金収入は世帯単位で把握しておくことも必要です。

将来の年金額の目安は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で把握できます。現役世代が老後を見据えたお金の計画を練るうえで役に立つでしょう。

心身の健康、そして老後資金。いずれも一朝一夕で手に入るものではありません。いずれも若い頃からコツコツと積み上げていくことが大切です。

人生100年時代、健康寿命と資産寿命、どちらも上手にのばしていきたいものですね。

参考資料