株式投資をする上で、配当金の動向や株主優待の内容を起点に買う株を選ぶ人もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、実際に配当金が振り込まれたり、優待ギフトが送られてきたりすると、株式投資のリターンを実感しやすいものです。
しかし、株式投資では「株価の値上がり・値下がり」もリターンに大きく影響を与えます。
今回は日本電産(6594)について、「1年前に100株を買った人の、本当のリターン」を振り返っていきます。
それではまず、配当金について見ていきましょう。
日本電産の配当金のリターンはいくらか
日本電産の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、2022年3月期の中間配当と期末配当の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2021年8月12日
- 株式の取得価格:1万2905円(取得日の終値)
- 2022年3月期・中間配当:30円
- 2022年3月期・期末配当:35円
- 100株ベースの配当金のリターン:6500円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
日本電産の株主優待のリターンはいくらか
日本電産は、毎年3月31日現在で株を保有している投資家に優待を提供しています。
100株を1年間保有した株主が受け取れる優待は、以下となります。
3月の株主優待
- 日本電産サンキョーオルゴール記念館すわのねの無料入館リーフレット
- 来館時5000円以上の商品を買った場合、10%の割り引き
サンキョーオルゴール記念館すわのねについて、入館料は大人1000円(小中学生500円)なので、入館料1000円が無料となります。
加えて、5000円の商品を購入した時の割引額は500円であるので、今回受け取る株主優待の経済価値は1500円と計算できます。
よって、優待のリターンは1500円と想定します。
日本電産の株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2021年8月12日
- 株式の取得価格:1万2905円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2022年8月12日
- 1年後の株価の終値:9938円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:▲29万6700円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:6500円
- 株主優待のリターン:1500円
- 株価変動によるリターン:▲29万6700円
- トータル・リターン(金額ベース):▲28万8700円
- トータル・リターン(%ベース):▲22.4%
リターンの計算は以上となります。
まとめにかえて
日本電産の株式の年間リターンは▲22.4%となり、2割近いマイナスとなりました。
このようにリターンについて時間軸を設定し、要素を分解したうえで計算してみると、企業ごとに何がリターンに大きく影響を与えたのかがわかり、投資先を選ぶうえでの新たな視点につながります。
参考になれば、幸いです。

