お盆休みには家族との旅行や帰省を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

一方で、全国各地でコロナウイルスの感染者拡大や厳しい暑さが続いており、体調管理には注意が必要ですね。

最近では、気温の上昇や異常気象など自然環境の変化を実感することが増えました。

自然環境の他にも、私達を取り巻く環境は脈々と変化しつつあります。

たとえば、「働く年齢」です。数年前までは、60歳には退職を迎え、年金生活に入りセカンドライフを過ごしているというイメージを持つ方が多かったような気がします。

2021年4月には、「高年齢者雇用安定法」が改正され、65歳から70歳までの方も働きやすい環境になりました。

そこで、今回は「働く60代」をテーマに挙げ、就業割合や雇用形態などについて紐解いていきます。

【注目記事】厚生年金「男性ひとりで月15万円以上」の割合!今からできる受給予定額を知る方法2選

1. 「働く60歳代」その割合とは

では、早速「60代で働く人」がどれくらいいるのか、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「60代の雇用・生活調査」で確認していきましょう。

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出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.19960代の雇用・生活調査」

60歳代・男女の就業率(2019年6月時点)

全体:59%

  • 60歳~64歳…70.2%(男性80.8%・女性59.8%)
  • 65歳~69歳…50.1%(男性59.6%・女性41.1%)

資料より、60代の働く人の割合は2019年6月時点では、59%でした。2014年のデータと比較すると、60代の高齢者における就業者の割合が上昇しています。

また、年齢別で比較すると60代前半が70.2%、60代後半50.1%という結果でした。

年齢が上がると就業率は下がりますが、60代の半数以上の方がリタイアせず、仕事を続けていることが分かりました。

また、男女間での就業率で比較すると、女性に比べ男性の方が長く勤めていることが分かります。

平均勤務日数は18.8日、平均1日当たり労働時間は6.9時間であり、60代の就業者の多くはフルタイム勤務ということが分かりました。

2. 「60歳代で働く人」は正社員?それともパート?

続いて、60歳代の就業者の雇用形態について、同資料を使って確認しましょう。

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出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.19960代の雇用・生活調査」

2.1 60歳代の雇用形態

  • 【正社員】…21.4%
  • 【パート・アルバイト】…40.7%
  • 【嘱託】…15.2%
  • 【契約社員】…14.4%

2.2 60歳代の雇用形態(男性)

  • 【正社員】…29.3%
  • 【パート・アルバイト】…22.4%

2.3 60歳代の雇用形態(女性)

  • 【正社員】…11.0%
  • 【パート・アルバイト】…64.9%

2014年と比較すると、男性60~64歳の「正社員」の割合が上昇しました。

また男女別で比較すると、女性の場合はパート・アルバイト勤務が6割で、正社員勤務は1割程度となりました。男女間で雇用形態の違いがあるのがわかります。

3. 60歳代から受給「厚生年金と国民年金」の平均受給額はいくら?

働く60歳代が多い一方で、一般的には65歳から年金の受給が始まります。

厚生年金と国民年金の受給額がどの程度なのかを確認します。

男女別の平均受給月額を見ていきましょう。

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出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

3.1 厚生年金(公的年金の2階部分)

【男性】

  • 60~64歳 7万4100円
  • 65~69歳 12万8200円

【女性】

  • 60~64歳 3万7200円
  • 65~69歳 7万5300円

※この平均額は、特別支給の老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金を含みます。

3.2 国民年金(公的年金の1階部分)

【男性】

  • 60~64歳 6万2200円
  • 65~69歳 6万4400円

【女性】

  • 60~64歳 4万9400円
  • 65~69歳 5万9500円

※この平均額は、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金を含みます。

国民年金の受給は65歳からのため、60歳~64歳で年金受給を開始すると「繰上げ受給」となり、支給金額が1カ月あたり0.4%または0.5%ずつ減額されます。

一度繰上げ受給を始めると、減額された支給金額が一生涯続きます。そのため、65歳まではなるべく働きたいと考えている方が多く、60歳代前半の就業率が60歳代後半に比べ、高くなるという傾向がみられました。

また、男女間でも平均受給月額に差があることが分かりました。国民年金か、厚生年金かでも受給額は大きく異なります。

将来、自分がどれくらい年金を受け取れるのか「ねんきん定期便」などで確認してみましょう。

4. 60歳代世帯「働く理由」は何か?

続いて、先程の同資料を使って「60代の働く人」の働く理由を確認しましょう。

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出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.19960代の雇用・生活調査」

 4.1 60歳代の働く理由

  • 「経済上の理由」…76.4%
  • 「いきがい、社会参加のため」…33.4%
  • 「時間に余裕があるから」…22.6%など

経済上の理由で働く人の割合が多く、年金や貯蓄などに不安を感じている方が多いとわかります。

一方で、生きがいや時間の余裕を挙げる人もいました。

5. 65歳以降、「働く意思がある」のはどのくらいか

最後に、同資料では「65歳以降も働く意思」についての調査も行っているため確認してみましょう。

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出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.19960代の雇用・生活調査」

5.1 65歳以降も働く意思 

  • 「採用してくれる職場があるなら、ぜひ働きたい」…30.5%
  • 「すでに働くことが(ほぼ)決まっている…25.6%
  • 「まだ決めていない。わからない」…27.2%
  • 「仕事はしたくない。仕事からは引退するつもり」…7.0%など

「ぜひ働きたい」と「ほぼ決まっている」をあわせると56.1%で、65歳以降も働く意思については、過半数が働く意思を持っていました。

働く意欲がある高齢者が多い中、「自分の健康上や家庭の事情」「体力を要する職業のため、肉体的に働けないと思う」という回答もありました。長く働くためには、「心身ともに健康であること」が非常に大切です。

6. まとめにかえて

働く60歳代をめぐる環境はこれからも変わることでしょう。

特に少子高齢化の現代では年金受給額の推移が気になりますし、昨今の値上げにより辞めるに辞められないという方もいるでしょう。

全体的には、長く働きたいと考える方が増えることも予想されます。

長く働くには健康であることや、体力の維持が重要です。日頃から健康管理に気をつけ、人生を豊かにする働き方を続けていきたいものですね。

参考文献