6. 国家公務員のボーナスは減少へ
国家公務員の賞与には2種類あります。
生計費が一時的に増大する時期に、生計費を保寿するための生活補給金としての手当となる「期末手当」と、勤務成績に応じて支給される能力給となる「勤勉手当」です。
計算式は複雑となりますが、期末手当は働いた期間(日数)に比例し、勤勉手当は成績に比例して支払われるものとなっています。
この2つの合計が民間企業でいうボーナスとなりますが、2022年の夏のボーナスは国家公務員で減少しました。
6月30日に支給された賞与の平均は58万4000円で、2021年の夏より11%も減少したことが、各種メディアで報じられています。
本来は民間の水準で調整される公務員のボーナスですが、給与法改正がずれ込んでしまったため、民間の減少分を昨年の冬に反映できませんでした。この分を、夏のボーナスで調整した形です。
また職員の平均年齢も低下したことが、全体平均の減少に影響しています。
とはいえ、平均給与月額は約41万円でしたので、ボーナスが平均で58万4000円だったことを加味すると、年収はざっくり600万円を超えます。
民間の平均よりも高いと言えそうです。
7. 公務員・会社員も貯蓄は必要
民間企業は景気に左右されやすく、長引くコロナ渦の影響で減給やボーナスカットとなる企業も増えています。そんな民間の動向に合わせて調整される公務員は、やはり間接的に景気の煽りを受けることになります。
会社員だから、公務員だから、ではなく、誰にとっても貯蓄は必要であるといえます。とくに定年退職を迎えたあとは、年金収入だけで暮らす老後が待っています。
時間があるうちに、資産形成を進めておきたいですね。
参考資料
太田 彩子