厚生労働省が2022年7月29日に公表した資料によると、男性の平均寿命は81.47歳、女性の平均寿命は87.57歳となりました。
仮に定年を60歳とすると、男性は約21年、女性は28年の老後生活が待っていることになります。
退職後、20年以上も豊かに暮らすためにも、貯蓄を進めておきたいところです。
ただ、貯蓄できる金額は、年齢や家庭の事情によって異なるでしょう。同じ年代でも貯蓄ゼロの世帯もあれば、2000万円以上ある世帯もあります。
そこで今回は、年代別に貯蓄はいくらあるかを見ていきます。そのうえで、日本の平均給与もながめていきましょう。
1. 20~70歳代で「貯蓄ゼロ」世帯は何割か
まずは、貯蓄ゼロの世帯がどのくらいあるかを、年代別に確認していきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとに、割合を見ていきます。
1.1 年代別に貯蓄ゼロ世帯はどのくらいの割合かを見る
- 20歳代:37.1%
- 30歳代:22.7%
- 40歳代:24.8%
- 50歳代:23.2%
- 60歳代:19.0%
- 70歳代:18.3%
20代だけが3割以上となり、3分の1以上で貯蓄ゼロという結果になりました。それ以降は年代を経るごとに貯蓄ゼロ世帯の割合は減少していきます。60代以降には貯蓄ゼロ世帯は2割を切ります。
ただ、多くの人が退職するタイミングであろう60代で、貯蓄ゼロが約2割というのは心もとないところです。