3. 将来の年金受給額はいくら?老後の生活費は足りるか
ここでは、将来自分が受け取れるであろう年金額の確認方法を解説していきます。
将来の年金額を確認するのに、ねんきん定期便やねんきんネットで確認する方法があります。
こちらでは、「いままでどのくらい年金保険料を納めたのか?」や「将来受け取れる年金の見込額」を確認することができます。
あくまで見込み金額ではありますが、老後の人生設計をするうえで非常に有益なものだと思いますので、ぜひご活用いただければと思います。
では将来のおおよその年金額の確認方法を把握できたので、次は老後の生活費について考えていきたいと思います。
さきほど、厚生労働省年金局の調査をもとに男性の年金受給者の半数以上の方が月15万円以上の年金を受け取っているとお伝えしました。
しかし、総務省統計局のデータによれば65歳以上の単身無職世帯の月の生活費は約15万円です。
男性で年金受給者の41.5%は月の年金額が15万円以上20万円未満ですので、年金だけで毎月の生活は大丈夫かというと、ギリギリの生活であまり余裕があるとは言えなそうですね。
さらにいえば、今後の年金受給額は今ここで確認できている金額から下がる可能性があることも念頭においておく必要があるでしょう。
実際、今年の4月から年金受給額は0.4%減額しています。しかし、ここ30年間で日本人の平均賃金はほとんど上がっていません。
そう考えると、今後は年金が下がるかもしれないので、老後生活を支えるもうひとつの柱を準備しておくとより安心できますよね。
現役時代の今、毎月納めている年金保険料が年金受給者の生活を支える柱となっているように、柱を建てるのにも長い時間がかかります。
まだまだ先と言わず、今からコツコツと準備をすれば老後の生活を支える丈夫な柱を自分自身で建てることができるのではないでしょうか。
参考資料
鶴田 綾
執筆者
福岡女学院大学・人文学部英語学科卒。卒業後、日本郵便株式会社にてリテール営業に従事。投資信託や生命保険の販売では商品分析を得意とし、豊富な商品知識を持つ。はたらく世代のお金の悩みに徹底的に寄り添う姿勢で顧客からの信頼も厚い。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、Instagramを中心に、SNSにて資産運用のはじめ方や資産形成のコツについて積極的に情報発信をしている。Yahoo!ニュース経済カテゴリーでアクセスランキング1位なども達成。一種外務員資格(証券外務員一種)、保険募集人資格などを保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/元新聞記者
担当分野
金融と社会保障分野の専門知識を生かし、主に公的年金(厚生年金保険と国民年金)、公的年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度など幅広くカバーしている。
信頼性の高い情報源をもとに、政策の変遷や最新の貯蓄トレンドを掘り下げた記事も手掛けているが、難解な情報を分かりやすく伝えることを意識している。
また、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなど、多岐にわたるテーマについて企画・編集・執筆している。
経歴
中央大学法学部を卒業後、東証プライム上場の大手IT企業でキャリアを開始。
その後、厚生労働省の記者クラブにて約3年間、医療保険制度や介護・高齢者福祉に特化した社会保障の専門紙で記者として働いた。
ここで社会保障分野に関する深い知識と実務経験を積み、複雑な制度の解説や政策を分析するスキルを磨いた。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営するくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、金融と社会保障分野に特化した記事を執筆している。
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最終更新日:2024年11月11日