日経平均は一時、2万7000円台付近まで回復

2022年7月15日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比145円08銭高の2万6788円47銭でした。3日続伸です。

ファーストリテイリングが14日に今期業績予想について上方修正したことから急伸し、日経平均も押し上げました。また、外国為替市場で1ドル=139円付近まで、約24年ぶりの円安・ドル高水準となったことから、自動車、機械など、輸出関連銘柄が買われました。

ただし、心理的節目となる2万7000円に近付くと、利益確定の売りも出ました。

今週の動きはどうなるでしょうか。

15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比658ドル09セント高の3万1288ドル26セントで終えています。6営業日ぶりの反発です。

朝方に発表された6月の米小売売上高が、前月比1.0%増と市場予想(0.9%増)を上回ったことを好感し幅広い銘柄が買われました。

米ミシガン大学が発表した7月の消費者態度指数も前月から改善しています。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。ただし、18日月曜日は海の日の祝日で、今週は4営業日となります。

このところの相場がやや難しいのは、米国など海外の相場の動きに必ずしも日本株が連動していないことです。米株や欧州株が大きく下げる局面でも日本株は底堅さを感じさせます。日銀が金融緩和を維持していることも要因の一つです。

円相場では円安水準が続き、1ドル=140円台まで売られる可能性もあります。短期的には、輸出関連銘柄に追い風となりますが、原料や食料など輸入品が高騰し、利益を圧迫するだけでなくインフレも懸念されます。

10日に投開票が行われた参院選では、自民党が大勝しました。衆院解散がなければ今後3年間は国政選挙がありません。

過去を振り返れば、政権基盤が安定している間は、相場が上昇する傾向があります。長期的には目線を上に持ちたいところです。

ただし、足元では、新型コロナウイルスの新規感染者が毎日10万人を超えるペースとなっているなど、悪材料もあります。短期、中長期、両面から戦略を立てたいところです。