1. 正しく知っておきたい。厚生年金の「平均受給額」に潜む「3つの罠」
厚生年金の平均受給額に潜む3つの罠について解説します。
1.1 厚生年金の落し穴1:厚生年金の受給額は「国民年金込」の金額
厚生年金は「国民年金(1階部分)と厚生年金(2階部分)の2階建」だと聞いたことがあるかもしれません。
そのため「厚生年金の受給月額」ときくと2階部分だけの金額で、国民年金分は別途もらえるようにも見えますよね。
しかし、厚生労働省などが公表する厚生年金の受給月額は「国民年金を含んだ金額」で算出されています。
公的年金は老後資金の対策を立てるうえでの土台となりますから、しっかりおさえておきたいポイントです。
1.2 厚生年金の落し穴2:厚生年金は報酬比例の年金=個人差「大」
全員一律の保険料のため加入月数が受給額に影響する国民年金に対し、厚生年金は報酬比例の年金となっています。
支払う保険料は個人ごとの年収に応じて変わり、将来受け取る年金は支払った保険料と加入期間の2つの要素に影響を受けます。
そのため、国民年金とほとんど差がない人から30万円を超える人まで受給額の格差が大きいのが特徴です。
1.3 厚生年金の落し穴3:厚生年金は男女格差が顕著
先述したとおり、厚生年金は「年収」「加入期間」が将来の受給額に影響します。
そのため、結婚・出産・育児などで働き方を変えることの多い女性の方がもらえる年金が少なくなりやすいという懸念があります。
「フルタイムから時間勤務」「正社員からパート」「会社員から専業主婦」など家庭の方針によって働き方を考える場面もあるかと思いますが、老後の年金という観点を取り入れても良いかもしれません。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム 編集長室
編集者/コンビニ担当
中央大学法学部出身。在学中にThe University of Sheffieldに短期留学経験を積む。大学卒業後、東証プライム大手IT企業を経て、2013年からは厚生労働省の記者クラブにて、医療保険制度や介護・高齢者福祉などの社会保障を取り扱う専門紙の記者として約3年勤務。その後、GMOインターネットグループでは家電全般やハウツー情報などのwebメディアでの記事編集に携わり、月に数十本の記事を発信。SONYやパナソニックなど大手メーカーのカメラやスマートフォン、AV機器など最新家電などを中心に、ニュースやレビュー記事を発信した。
現在、金融と社会保障の分野では、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度に関する情報を中心に記事を執筆。政策の変遷、年金受給資格の詳細、最新の貯蓄トレンドなどに焦点を当て、具体的かつ実用的な情報を提供することを念頭に執筆。
ただの情報提供にとどまらず、読者がその知識を日々の生活に活かし、より良い将来設計を行えるようサポートすることを目指している。
読者にとって日常生活や将来設計に役立ち、お金について賢明な判断を下せるよう支援している。政府の施策から個人の資金管理に至るまでの広範なトピックをカバーすることで、経済的なリテラシーの向上とともに、個人が直面する様々な金融問題への具体的な解決策を提供することを意識している。
また、小売り分野では特に日本のコンビニエンスストア市場に焦点を当てた内容を執筆。セブン-イレブンやローソン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンストア100などのコンビニチェーンに焦点を当て、定期的に紹介。主要なコンビニチェーンに関する分析の新商品のレビュー、限定キャンペーンの情報、これらの店舗から登場する商品や、消費者の関心を引く限定キャンペーンについての記事を執筆している。
消費者がコンビニで何を買うべきか、どのキャンペーンに注目するかなど、実用的な情報の提供に努めている。
また読者に対し、タイムリーかつ正確な情報を届けることを心掛け、小売市場の変動に迅速に対応することで、読者が常に最新の情報を手に入れられることを目指す。日々の買い物に役立つだけでなく、消費者が市場のトレンドを把握し、賢い消費選択をするための知識を深めるサポートとなる記事を意識している。(2024年5月7日更新)