2022年6月15日支給分の年金から、0.4%の減額となりました。年金生活になれば、現役世代に比べて収入も少なくなるのは仕方のない側面もあります。

しかし、年金の減少、急速な物価上昇を目の当たりにすると、「自分の老後は大丈夫だろうか」と不安になる方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、年金生活を迎えた人が「若いうちにやっておけば」と後悔する項目について整理していきます。漠然とした不安を抱えるのではなく、今からできる対策を知っておきましょう。

【注目記事】【60歳代世帯】貯蓄3000万円の羨ましい世帯は何割か「円グラフ」で確認

1. みんな年金は何歳から受給しているのか

一般的に、公的年金の受給は65歳から始まります。しかし厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、60~65歳でも年金を受給している人がいることがわかります。

1/2

出所:厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 国民年金の平均年金月額

  • 60歳:3万9019円
  • 61歳:4万594円
  • 62歳:4万1689円
  • 63歳:4万2881円
  • 64歳:4万3513円
  • 65歳:5万7919円

1.2 厚生年金(第1号)の平均年金月額

  • 60歳:9万838円
  • 61歳:5万9575円
  • 62歳:6万436円
  • 63歳:7万8770円
  • 64歳:8万636円
  • 65歳:14万5337円

※国民年金(基礎年金)の月額を含みます。

特別支給の厚生年金や繰上げ受給による年金を受給している人もいるため、必ずしも65歳からと決まっているわけではないのです。

65歳よりも前に年金を受給する、いわゆる繰上げ受給を選択した場合、その受給額は1ヵ月あたり0.4%減額されます。上記の資料のタイミングでは、0.5%の減少幅でした。

にも関わらず一定の人が繰上げ受給を選択するのには、やはり「年金開始までつなぐ資金がなかった」「働けなかった」など、やむにやまれぬ事情があると推察できます。

2. 老後を心配する60代は70.1%に

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」によると、老後の生活について心配であると答えた人は70.1%にのぼりました。

心配する理由の1位は「年金や保険が十分ではないから」の61.5%、2位が「十分な金融資産がないから」の60.6%です。

年金や保険が十分でないと答えた割合はどの年代よりも高く、実際に受給する金額を目の当たりにして、不安が増幅されたことが考えられます。

老後の生活にはそこまでお金がかからないと考える方もいます。しかし、それはあくまでも健康であってこそでしょう。病気や介護状態になったときは、若い時とは比べ物にならないほどの費用がかかります。

さらに、その負担割合は近年上昇の動きも見られます。今後2割3割負担となれば、老後の生活に重くのしかかることでしょう。

生命保険文化センターによると、月々の介護費用は平均8万3000円、介護期間は平均5年1ヵ月です。さらに一時金として平均74万円かかっていますが、こうした費用を老後資金として準備できている方は少数派ではないでしょうか。

2/2

出所:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

介護の費用は、あくまでも平均額です。調査対象の方の合計を単純に調査人数で割った金額であるため、「介護には必ずこの金額がかかる」というわけではありません。

自宅介護か施設入居か、どんな介護を望むかにもよって費用は大きく変わるでしょう。

ただし、介護費用がかかるという点は認識しておく必要があります。「なんとかなるだろう」と楽観するには、リスクが高い時代となっているのです。

3. 「若いうちにやっておけば」年金受給者が後悔すること

2020年10月22日に松井証券株式会社から公表された「老後資金に関する調査」によると、「老後に不安がある」と回答した60代のうち9割以上が「現在の貯蓄だけでは、老後の資金が足りない」と感じているという結果が出ています。

またこの「現在の貯蓄だけでは、老後の資金が足りない」と回答した方を対象に、「若いうちにやっておけばよかったと思うことは何ですか」と聞いたところ、半数が「資産形成・資産運用(50.0%)」と回答しました。

いざ年金生活になってから、「思ったよりも年金が少ない」「想定以上に医療費がかさむ」と思っても、そこからできることは限られてしまいます。

今のうちに資産運用を始めとした資産形成に興味をもち、こつこつと準備を進めておきたいですね。

参考資料