そもそも早期リタイアはほんとうに幸せか

FIREブームが起きたことにより、経済的自立や早期リタイアに夢を膨らませがちですが、そもそも早期リタイアは本当に幸せなことでしょうか。

少し前によく言われたことですが、特に男性は仕事を辞めた後にやることがない、話す人がいないというような状態になる場合もあります。

早期リタイア後の生活を本当に楽しめるかは個人差が大きく、「そこまで自分は望んでいなかった」ケースもあるでしょう。

勤労所得も不労所得もリスクはありますが、メリットもあります。

たとえば仕事をすることで毎月収入が得られることは、安心感が大きいでしょう。FIREをすればキャリアが途絶えますが、仕事を続ければキャリアが持続しており、万が一の時でも転職もできる可能性が上がるという面をもちあわせます。

また、厚生年金に加入し続けることにより、老齢年金や障害年金、遺族年金が手厚くなるメリットも考えられるでしょう。

収入やキャリア面だけでなく、仕事自体が楽しみや生きがいとなっている方にとっては、むしろ仕事を続けたほうが心身の健康にも良いと言えます。

FIREをして想定外のことが起きた場合には、再度働く可能性もあります。FIREをするにしろ、しないにしろ、仕事は生活の基盤となります。

FIREブームを機に、まずは自身の仕事と向き合うところからはじめたいもの。仕事に不満がある場合には、自分に合った長く続けられそうな仕事を探してみるのもいいでしょう。