4. 国民年金と厚生年金だけに依存しない!「老後の資金」は自分でつくる発想を
現代は共働き世帯が主流となっています。
夫婦ともに会社員であれば、受け取れる年金はひと月27万円ほどなので老後の最低限必要な生活費はまかなえるでしょう。
しかし、ゆとりある老後を考えるとそれだけでは不足してしまいます。
公的年金だけに頼らず、自助努力で今から準備できれば、安心してセカンドライフを迎えることができるでしょう。
とはいえ、銀行などの預貯金だけではどれだけ時間があっても、効率よくお金を増やしていくことは難しい時代となっています。
自分のお金の資産価値を守り老後資金としてしっかりと準備するために視野にいれたいことが、「お金に働いてもらう=資産運用」の活用です。
わたしたちの公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)でさえ、リスクをとりながら国内や海外の株や債券などで運用しています。
最近では、岸田文雄首相が「一億総株主」といわれる政策を打ち出し、個人の資産運用がより注目されはじめました。
資産運用には「長期・分散・積立」という3つのキーワードがあります。貯蓄とは異なり、投資は元本保証がありません。
「リスクが怖い」と思うかもしれませんが、リスクを分散しながら積立を長期間おこなえるかどうかがカギを握ります。
最近はじめる人が増えている「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、「投資信託」や「保険」など金融商品や運用スタイルは多岐にわたります。
効率良くお金を育てていくためには、その中から自分に合うものを見極めていく必要があります。
「何からはじめたらいいかわからない」という方はまずは情報収集からはじめてみましょう。
投資のリスクやメリットデメリットを十分理解したうえで、自分に合った運用を少しずつ始めてみて、いざセカンドライフを迎えたときに「こんなはずじゃなかった」とならないよう、今からしっかりと対策をとっていきたいですね。
参考資料
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」(2022年4月1日)
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
- 生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」(「生活保障に関する調査 令和元年度」より)
- 年金積立金管理運用独立行政法人「2020年度の運用状況」
田中 友梨