このことからわかる!英語学習に必要な要素とは?
英語の知識を「長期記憶化」する
記憶には「短期記憶」と「長期記憶」があります。短期記憶は、電話番号を覚えてメモする時などに一時的に脳に蓄えられる記憶です。
せっかく覚えた単語を翌日に忘れたりするのは、その単語が「短期記憶」にとどまり、長期記憶へ保存されていないからです。一方「長期記憶」は「自分の名前」や「仕事上必要な知識」など、簡単に忘れることのない記憶です。
長期記憶は、短期記憶をリハーサル(頭の中で何度も繰り返すこと)することで定着するといわれています。英単語を覚えるために「繰り返し学習する」のは理にかなった勉強法なのです。
エピソード記憶を活用する
長期記憶には、「意味記憶」と「エピソード記憶」があります。単純に単語の意味を暗記して、単語の「知識」をインプットするのは、「意味記憶」を利用しているといえます。
それに対して「エピソード記憶」は、「時間や場所・感情などの情報を伴った個人的な経験や体験」、つまり「個人的な思い出」です。
私が印象に残っている単語に、「dairy(乳製品)」という英単語があります。イギリスのホストマザーからは「diary(日記)」のiとaを逆にした単語だと説明されたのですが、全くピンときませんでした。
私の感覚としては「daily(毎日の)」のlとrを入れ替えた単語だと説明された方がよっぽどわかりやすいのに…と思った記憶があります。結果として、この単語は10年以上たった今でも私の記憶に焼き付いています。
「思い出」といえるほど印象的なエピソードがなくても、その単語を覚えた時の出来事や、実際に使った時の記憶を手掛かりにすると、英語の知識は長く残りやすくなります。
ただし、長期記憶やエピソード記憶を駆使しても、英語の知識を半永久的に覚えていられるわけではないのが、英語学習を困難なものにしているといえるでしょう。