最近では企業の退職年齢が延びたり、老後の必要資金が不足していたりなど、さまざまな理由で60歳を超えても働く人が増えてきています。

内閣府の「令和3年版高齢社会白書(全体版)」によれば、60代の就業率を2002年と2020年で比較すると、以下のようになっています。

出典:内閣府「令和3年版高齢社会白書(全体版)」

60~64歳の就業率

  • 57.1% (2002年)
  • 71.0% (2020年)

65~69歳の就業率

  • 36.4% (2002年)
  • 49.6% (2020年)

この20年ほどで、働く60代の方が増えていることが分かります。

もちろん「働くことが生き甲斐」という理由で働いている方も多いと思いますが、「働かないと生活が苦しい」といった理由で働く方も一定数いるでしょう。

実は60代は、資産の格差が非常に大きい年代だということをご存知でしょうか。

少し前に話題になった「老後2000万円問題」ですが、実は60代のうち貯蓄が2000万円以上ある世帯は、わずか3割に過ぎません。

最近ではモノの値段も上昇傾向にあり、実際には2000万円以上の資産が必要になるかも知れません。

今回は「退職金と年金で老後を乗り切れるのか、乗り切れないのか」という点にスポットを当ててお話していきたいと思います。