厳しいフリーランスの老後事情

会社員は厚生年金に加入します。厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、最新の厚生年金の受給額平均は月額14万4366円です。しかし国民年金の月平均は5万6252円。

もちろん、少しでも厚生年金に加入していた期間があればその分を受給することはできますが、それでも年金の受給額が減ることを考えると、フリーランスの貯蓄はとても重要だとわかります。

にも関わらず、十分な貯蓄が保有できていないのが現状です。

「資産所得倍増プラン」なる言葉もニュースとなりましたが、反発を感じた方も一定数いるのではないでしょうか。

一方で、老後の備えとして投資信託などをする必要性も感じる方は多いです。銀行の預金と比べたメリットとデメリットは両方存在します。

「安全でゼロリスクな資産運用」はありませんが、リスクを抑えた「安定的な資産運用」に限定することは可能です。資産運用は博打と違うものですが、混同している人が見られるのも事実。

例えば金融庁の資産運用シミュレーションで試算してみると、毎月3万円を20年間積み立てれば720万円ですが、3%で運用できれば984万9000円となり、264万9000円の運用収益が得られます(各種税金等を考慮しない場合)。

独立の夢に対し「保障の薄さ」が障壁になる場合、貯蓄や保険、資産運用が一つの武器となることもあります。情報収集など、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子