2. 年収1000万円世帯の貯蓄額は?

続いて、年収1000万円世帯の貯蓄状況もチェックしておきましょう。

総務省統計局が2019年7月30日に公表した「家計調査 貯蓄・負債編・二人以上の世帯(2019年(平成31年)1~3月期平均結果)」をもとに見ていきます。

この調査の結果、2人以上世帯の1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)は1,755万円でした。そして、年収ごとの貯蓄額は以下の通りです。

  • 年収1,000万円 ~ 1,250万円 世帯…2,389万円以上
  • 年収1,250万円 ~ 1,500万円 世帯…2,769万円
  • 年収1,500万円 ~ 世帯…4,759万円以上

(「貯蓄額」には預貯金だけではなく有価証券(株式、債券、投資信託など)、積立型の生命保険・個人年金なども含む)

金融広報中央委員会(知るぽると)の「平成30年(2018年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」によると、「預貯金や有価証券、保険などの金融商品をいずれも保有していない世帯」は全体の1.6%となっています。年間収入1000万円以上の世帯においては0%です。

しかし、「金融資産なし世帯」を「預貯金以外の金融商品や、預貯金があってもそのうち運用または将来の備えを保有していない世帯」と定義した場合は、様相が変わってきます。

年間収入1000~1200万円未満の2人以上世帯のうち、金融資産を持たない世帯は7.3%、また1200万円以上の世帯においては3.8%存在するようです。「年収が高くなったから」と生活水準も上げてしまい、結果それがアダとなって貯蓄が難しくなるというケースも珍しくないのでしょう。