4. 年収600万円世帯の「ほんとうの貯蓄額」は?

さて、先述の「平均貯蓄額」から「負債額」を差し引いて、「純貯蓄額」、つまり、実質的な貯蓄額を計算してみましょう。

4.1 年収600万~650万円世帯の純貯蓄額

1072万円-1039万円=33万円

 

4.2 年収650万~700万円世帯の純貯蓄額

1246万円-827万円=419万円

となることが分かります。

4.3 「年収600万円世帯」の裏事情

「年収600万円」と聞くと、順調に貯蓄も進み、ゆとりある生活が可能というイメージもあります。しかし直前で触れたように、「平均貯蓄額」から「負債額」を差し引いた「純貯蓄額」をみると、「本当の貯蓄額」は決して多くはないことがおわかりいただけたかと思います。

さて、先ほどの総務省の家計調査報告では、年収600万円の世帯の世帯主の平均年齢は、年収600万円~650万円の世帯で平均47.5歳、650万円~700万円の世帯で平均48.4歳。かつ、18歳未満の人が1名ほどいるというというデータが出ています。

つまり、これから大学進学予定の子どもがいる家庭が多い、ということ。自宅外通学や私学、医歯薬学系などの専攻などを選んだ場合は、子ども1人につき1000万円以上の出費となることも考えられるでしょう。