つみたてNISAとiDeCo。どっちがおすすめか

つみたてNISAとiDeCoにはそれぞれに特徴があり、運用を始めるにあたってどちらが向いているかは、まずその人の運用の目的に依るところが大きいと言えます。

老後資金の形成が運用の目的ならば、間違いなくiDeCoになりますし、利益が出たら引き出して使いたいといった目的があるならば、つみたてNISAを利用する方がいいでしょう。

ただ、一つ言えるのは、どちらを選ぶにしろ、運用初心者であれば「まず運用に慣れる」ことが大切だということです。

少ない掛金で継続して運用を行い、実際に損失が発生した際にどのくらいの損失までなら耐えられるのかや、損失が発生した際に一時的なことだと思えるかどうかを実際に体験してみることが大切です。

それらの経験を踏まえたうえで、自分がどのような運用を行っていくべきか、運用スタイルも合わせ、分かってくるでしょう。

iDeCoは一度始めると原則60歳までは脱退できないため、まずはつみたてNISAで運用を実際に体験し、自身の許容リスクや今後のライフイベントも合わせて目標を立ててみてもいいかもしれません。

また、つみたてNISAとiDeCoは併用可能ですが、せっかくの非課税で運用できる制度ですので、あえて併用せず、iDeCoで形成した老後資金を受け取った後、つみたてNISAの制度を利用して、運用しながら切り崩すという考え方もあります。

平均寿命の延びにより、老後の期間が長くなることが予想される時代だからこそ、老後資金の切り崩し方も今から考えておく必要があるといえるでしょう。

参考資料

新井 智美