LIMOで過去に公開し、アクセス数が多く人気であったアーカイブ記事の中から、今だからこそもう一度読み直したい「LIMO編集部セレクション」をお届けします※。(初公開日2019年3月31日)
つみたてNISAやFIREといったキーワードも様々なメディアで報道され、日本の個人投資家のリテラシーも10年前に比べると確実に上がってきているなと感じることが多くなってきています。
ただ、そこはやはり「一歩一歩」といったところで、いきなり洗練されたというにはいきません。
多くの個人投資家が、投資信託、とりわけインデックス投信(インデックスファンド)の運用コストである信託報酬に注目しています。
しかし、実際はその扱いに慣れているかといえばそうではありません。
今回はインデックス投信の弱点について見ていきましょう。
1. インデックスファンドは信託報酬の分だけインデックスに負ける
インデックスファンドは、そもそもベンチマークである株価指標の動きに可能な限り近づけようと努力している投資信託です。
一番良いインデックスファンドとされているのがインデックスファンドの動きと連動することです。専門的に言うとトラッキングエラーが可能な限り小さくなるファンドが良いといえます。
こういうと「インデックスの動きに可能なまでに近づけたインデックファンドの何が悪いのか」という声が聞こえてきます。
まさにポイントはそこです。
インデックスファンドは、「トラキングエラーを下げる」という工夫がされている分だけ「手間」を必要としています。
つまり、それが付加価値でもあり、コストなのです。そのコスト、つまり信託報酬の分だけ、ファンドのパフォーマンスはベンチマークであるインデックスに負けてしまいます。インデックスファンドもタダではありません。