2. 足元で業績好調なワークマン、新カテゴリー商品は業績・シェア拡大にどれだけ寄与するか
それではここから、ワークマンの直近の業績についてまとめておきます。
2.1 ワークマンの2022年3月期連結決算概要
ワークマンが2022年5月9日に発表した2022年3月期通期の連結業績は、以下のとおりです。
営業総収入が1162億6400万円
営業利益が268億200万円
経常利益が273億9500万円
当期純利益が183億3000万円
また、以下が会社による2023年3月期の連結業績見通しとなります。
営業総収入で1241億1000万円(前期比+6.7%増)
営業利益で244億6100万円(同▲8.7%減)
経常利益で250億6300万円(同▲8.5%減)
当期純利益で167億8200万円(同▲8.3%減)
2.2 増収も原材料価格等が影響し減益見通し、重点商品領域とは何か
現時点での会社の見通しでは売上は増加を計画していますが、各利益は仕入価格の上昇などを背景に減少する見通しとなっています。
こうした中、ワークマンは職人向け「PRO CORE」ブランドの強化に加え、新たなワークウエアの提案として多様な働き方に対応する「アーバンワークウエア」を開発し、市場の活性化を図っています。
また、新機能・新カテゴリーの開発では、女性衣料の強化やアウトドア・スポーツ分野でのアンバサダー共同企画を推進し、機能と価格面で差別化を図っています。
今回ご紹介したラインアップもこうした戦略の一環であり、収益への寄与を期待しての展開となります。
今後もワークマンに注目です。
参考資料
小西 未来
執筆者
大学卒業後、ファッション・美容系ジャンルのフリーライターとして活動を始める。国内外のファッション・メイク情報だけではなく、メイク留学やファッション専門学校の選び方といった美容教育系ジャンルの記事作成の実績も積む。メイクセラピー検定・ネイリスト技能検定・スキンケアスペシャリストなど、美容関連の資格取得情報サイトの構築にも携わる。
現在は、セリアやダイソー、キャンドゥなどの100円ショップ、3COINS、ニトリなどの新商品情報をいち早く紹介している。加えて、厳選したオススメアイテムを実際に購入して魅力を深掘りするレビューも得意。また、プチプラファッションブランドに注目しており、しまむらやハニーズ、ワークマンなどの最新情報は常にチェック。アパレル系インスタグラマーの動向を日々ウォッチし、プチプラをミックスしながら品良く見せるコーデやプチプラアイテムを活用した高見えするトレンドの着こなしテクニックなどの情報を発信中。
監修者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)に入社し、現在はコンテンツ編成本部マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
最終更新日:2024/09/04