2. 厚生年金をひと月30万円以上もらえる男性の割合
報酬によって将来の受給額が異なると説明しましたが、ここで、将来受け取れる年金受給額について、厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に見ていきましょう。
男性のみの情報を抜粋し、階級も少しおおまかにまとめると、以下のような状況となります。
【男性】厚生年金保険(第1号)平均月額:16万4742円
2.1 年金月額階級別受給権者数
- ~5万円未満:13万857人
- 5~10万円未満:99万1194人
- 10~15万円未満:262万1055人
- 15~20万円未満:444万7680人
- 20~25万円未満:223万4397人
- 25~30万円未満:27万4715人
- 30万円以上:1万6346人
- 合計:1071万6244人
上記の金額には国民年金(基礎年金)額を含みます。10~25万円に多くの人が分布している状況です。
ひと月30万円以上もらえる男性の割合は0.2%で、ごく少数ということになります。
なお、10万円以上では90%になります。
この金額感を見て、皆さんはどう思うでしょうか。年金について漠然と考えていた人は、数字のリアルなイメージをもてたのではないでしょうか。
なお、日本年金機構が提供する「ねんきん定期便」「ねんきんネット」などを活用すると、将来自分がいくら年金をもらえそうかを確認することができるので、気になる人は見てみましょう。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03