4. 「年金」以外にも重要な貯蓄という視点
繰下げ受給では年金を増額できるメリットがある一方、さまざまな注意点があることがわかりました。
特に「自分は再雇用される予定だから大丈夫」と思っていても、健康のことは誰にもわかりません。家族の介護状態などにも左右されてしまいます。
繰下げ受給が確実にできるという保証がない以上、年金以外にも「貯蓄」という視点が必要になるでしょう。
老後に必要となる金額は、個人で異なります。一時期は「年金収入以外に夫婦で2000万円が必要」という金融庁の「老後2000万円問題」も話題になりましたが、全員に2000万円があてはまるわけではありません。
こちらの報告では住居費用が1万円台で想定されているため、老後も賃貸住まいを続けるのであれば、家賃をさらに上乗せすることが必要になるでしょう。
大事なのは個別のシミュレーションです。家族構成や居住地などにあわせ、いくら必要になるのかをまず考えてみましょう。