3. 年金の「繰下げ受給」にはデメリットもある

繰下げ受給は年金受給額をアップさせる魅力があるものの、注意すべきデメリットもあります。

ここでは代表的なものを3つご紹介します。

3.1 税金や保険料もあがるので手取りはあまり増えないことも

年金からも税金や保険料が引かれます。年金額があがっても引かれる金額が増えるため、「額面が増えたのに手取りはあまり増えなかった」ということもありえます。

3.2 年金受取までの収入確保が必須

最大75歳まで受給を遅らせる場合、その間の収入をどうするのかが問題となります。

もし貯蓄を切り崩すのであれば、年金額を増やしても貯蓄が減るのであまり意味がありません。

繰下げ受給を選択するには、長く働き続けるか不労所得を得る見込みがある必要があるといえます。

3.3 加給年金が受け取れない

加給年金とは年金の扶養手当にあたるもので、条件を満たす配偶者や子どもがいる場合に上乗せされる年金のことです。

繰下げ受給を選択すると、これらの加給年金が受け取れなくなることに十分注意しましょう。

家族がいる方にとっては十分に考慮すべき点ですね。