2019年、金融庁は老後資金として、公的年金のほかに2000万円必要であると発表しました。とはいえ、経済低迷が続く日本において十分に貯蓄できるほどの余裕がない人は少なくないでしょう。
こうした状況のなか、「2000万円もっている60代は多いのだろうか」「まとまった貯蓄がないのはわが家だけ」といった疑問や不安を抱える人は多いはずです。
そこで今回では、貯蓄2000万円持つ60代の割合についてデータを挙げて説明します。あわせて、2000万円の貯蓄がない場合の対応策についても見ていきましょう。
【60代】貯蓄2000万円以上は約3割
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」の結果を参照し、60代の貯蓄額を見てみましょう。
貯蓄が2000万円台と3000万円以上ある60代を合算すると、2000万円以上の貯蓄を持つ60代は全体の32.4%に及びます。
また、上記表では3000万円以上の貯蓄を持つ60代の割合が最も多く全体の22.8%。金銭的に余裕がある60代が比較的多いことが分かります。
一方、100万円未満の貯蓄しかない60代は約6%、100~200万円未満の貯蓄を持つ60代は約5%という現状も見逃せません。全体の約10%程度が十分な貯蓄がない状況といえるでしょう。