60代から「老後資金不足」を防ぐ3つの方法

前述の調査結果からいえるのは、十分な貯蓄がない60代は多くいるということです。では、貯蓄が少ない60代が老後資金不足を防ぐための方法を3つみていきましょう。

「老後資金不足」を防ぐポイント1.定年退職後も働く

定年退職後も働く60代は年々増加傾向にあります。また、70代や80代になっても社会で活躍する人は珍しくありません。

定年後のキャリアとして、これまでの経験を活かせる業界や、趣味に近い業界で働くことを検討してみてもよいでしょう。あるいは、パートタイムでの雇用やシルバー人材センターを活用するなどして、無理がない程度に働くという方法もあります。

「老後資金不足」を防ぐポイント2.節約を心掛ける

今は食料品などの値上げもあり、余計な出費をしないよう心がける人も多いでしょう。老後資金に不安を感じる人は、日常生活で無駄を省いた生活を心掛けてみてください。

節約を基軸とした暮らしでは、旅行や贅沢な趣味などは難しくなるものの、金銭の管理をしっかり行えば年金内で暮らせる可能性もあります。

まずはガマがいらず比較的続きやすい固定費の見直しをおこなうと良いでしょう。その他にお金がかからない趣味を見つけたり、節約そのものを楽しんだりすることで、暮らしを充実できる場合もあります。

「老後資金不足」を防ぐポイント3.公的年金の受給時期を遅らせる

一般的に65歳から受給がはじまる公的年金。公的年金は受給時期を遅らせることで、受給額を増やせます。

たとえば、受給時期を1年遅らせると8.4%、3年遅らせると25.2%、5年遅らせると42%の増額となります。

出典:日本年金機構「年金の繰下げ受給」

また、10年遅らせて75歳から年金を受給すれば、84%も増額できます。

働けるうちは稼いだお金で生計を立て、体力的に厳しくなってきたら年金を受給する、もしくは75歳になってから年金の受給を開始するといった方法を取ることで、将来的に受け取れる年金額をアップできるでしょう。

ただ、年金額が増えると税金などが上がる場合もあります。いつまで繰り下げるとよいかは個人差があるので、慎重に検討しましょう。