2. 不動産投資は「安定的な資産運用」なのか
そんな不動産投資ですが、「収益が安定的」と言われることも多いです。
自分が賃貸物件に住むことをイメージするとわかりやすいのですが、その物件を借りている限り、毎月定額の賃料を支払うこととなります。
これは不動産の所有者(投資家)からすると、定額の収益が定期的に計上されることとなり、将来のシミュレーションもしやすくなります。
しかし、リスクも少なからずあります。
上記の安定収益は、あくまで「賃貸契約が継続している期間」にのみ限った話です。
引っ越しなどを通じて借りる人がいなくなってしまえば、その間は賃料収入がなくなってしまいます。
また、不動産価格も変動します。
不動産の価値は景気動向や金利動向、地域の人口推移など、様々な要素の影響を受けます。
保有期間中はあまり意識しないかもしれないですが、売却を検討した際には、不動産価値を鑑定してもらうこともあるでしょう。
その際、想定外の価値が算出される可能性もあります。
普段は安定した継続収入を得ている分、この点の意識が薄れ、「最後の最後で思わぬリスクを認識して動揺してしまう」といったケースもあるのではないでしょうか。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03