2. 日経平均株価、Wボトム形成できず短期的には下降トレンドへ

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。

先週は4月12日の安値(2万6304円)を一番底、4月27日の安値(2万6051円)を二番底とするWボトムが完成するかどうかが一つのポイントでした。

Wボトムが完成するには、4月21日の高値(2万7580円)を超える必要があります。

実際には、4月21日の高値を超えることができず、さらに4月27日の安値も割り込んでしまいました。Wボトム形成失敗です。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。

Wボトム形成が失敗したことで、短期的には3月25日の高値(2万8338円)を始点とする下降トレンドラインが再度有効になってきました。

中期的にも9月14日の高値(3万795円)を始点とする下降トレンドのチャネルが確認されることになりました。

ここからの方向性としては大きく2つ。

1つは、ここから調整が続き、9月14日の高値を始点とする下降トレンドのチャネルの下限まで下落するというもの。

その場合、2万3000円を割り込むあたりまでの下落となります。

それに対して、もう1つの方向は、ここからの切り返しです。

週末に大きな陽線となっています。

このまま上昇が続き、5月6日の戻り高値の更新などを経て、再度4月21日の高値を超えるとトリプルボトムのような形になります。

そうなると、底値の固さが確認できるでしょう。

直近の戻り高値に25日線、75日線が収束しています。

心理的節目となる2万7000円もこのあたりです。

今週まずはここを超えられるかどうかが注目されます。

下原 一晃