4. 厚生年金「月平均10万円」で老後は暮らせるのか
厚生年金の受給額について、「月平均10万円」の割合を見ていきました。
では老後の生活費はいくらぐらいなのでしょうか。
参考までに、総務省の「家計調査年報(家計収支編)2021年」から65歳無職世帯の消費支出を見てみましょう。
4.1 65歳以上・二人以上世帯の支出平均
- 住居:1万6211円
- 光熱・水道:2万1475円
- 家具・家事用品:1万934円
- 被服及び履物:5642円
- 保健医療:1万5840
- 交通・通信:2万9480
- 教育:531円
- 教養娯楽:2万38円
- その他の消費支出:4万6933円
合計:23万8299円
平均通りの生活をする場合、夫婦2人で10万円ずつの年金を受給したとしても、月々4万円弱の赤字がでます。
老後の生活費は個々で違うものの、年金だけでの生活は苦しくなる可能性が高いです。
まずはねんきん定期便やねんきんネットなどで受給額の目安を把握し、足りない資金の準備方法について考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)