年金制度の落とし穴②厚生年金は受給額の個人差が大きい
厚生年金は先述のとおり、報酬比例となり受給額に大きな差があります。厚生年金月額階級別の受給者数をみていきましょう。
厚生年金月額階級別の受給者数
- 1万円未満:10万511人
- 1万円以上~2万円未満:1万8955人
- 2万円以上~3万円未満:6万6662人
- 3万円以上~4万円未満:11万9711人
- 4万円以上~5万円未満:12万5655人
- 5万円以上~6万円未満:17万627人
- 6万円以上~7万円未満:40万1175人
- 7万円以上~8万円未満:69万4015人
- 8万円以上~9万円未満:93万4792人
- 9万円以上~10万円未満:112万5260人
- 10万円以上~11万円未満:111万9158人
- 11万円以上~12万円未満:101万8423人
- 12万円以上~13万円未満:92万6094人
- 13万円以上~14万円未満:89万7027人
- 14万円以上~15万円未満:91万3347人
- 15万円以上~16万円未満:94万5950人
- 16万円以上~17万円未満:99万4107人
- 17万円以上~18万円未満:102万4472人
- 18万円以上~19万円未満:99万4193人
- 19万円以上~20万円未満:91万6505人
- 20万円以上~21万円未満:78万1979人
- 21万円以上~22万円未満:60万7141人
- 22万円以上~23万円未満:42万5171人
- 23万円以上~24万円未満:28万9599人
- 24万円以上~25万円未満:19万4014人
- 25万円以上~26万円未満:12万3614人
- 26万円以上~27万円未満:7万6292人
- 27万円以上~28万円未満:4万5063人
- 28万円以上~29万円未満:2万2949人
- 29万円以上~30万円未満:1万951人
- 30万円以上~:1万6721人
一番受給額で多いのが「9~10万円未満」、先ほどの厚生年金の平均受給額よりも少ない水準となっていますね。
平均の約14万円未満の方が全体の約半数の47.9%となり、平均額でイメージしていた場合、実際受け取れる年金額はもっと少ないということになります。
一方で、月20円以上受け取る方は16.1%と少数派となっています。
生命保険文化センターが行った意識調査によると、老後最低日常生活費は月額で平均22.1万円(夫婦2人)です。
夫婦のどちらかが、専業主婦(夫)や自営業で国民年金のみの受給だった場合、最低日常生活費未満となる方も多くなりますね。個人差も大きく、年金だけに老後生活費を頼るのは難しそうです。
まとめにかえて
今回は、年金制度のまとめと、その落とし穴について考えてきました。厚生年金は個人差が大きいので、自分の見込み額をねんきんネット確認しておくとよいでしょう。
公的年金制度だけでは老後資金が不足しそうだ、という方はiDeCoなど私的年金制度を検討してみてはいかがでしょうか。
iDeCoの他にも自分にあった「お金にはたらいてもらう=資産運用」を取り入れることで、理想の老後に近づけるかもしれませんね。
参考資料
グイン 安季子