4. そもそも国家公務員の給与はどう決まる?
公務員は年功序列というイメージがあるかもしれませんが、最近では評価制度が普及してきました。目標管理をし、達成度によって評価が決まるというものです。
民間の役職手当のように公務員でも職務の級というものが存在し、多くの場合は試験に受かることで昇格します。級があがるほどに手当も高くなるのです。
本府省の場合、級に紐づく役職は下記のとおりです。
- 1,2級・・・係員
- 3,4級・・・係長
- 5,6級・・・課長補佐
- 7,8級・・・室長
- 9,10級・・・課長
級によって平均俸給額はどのようにあがっていくのでしょうか。行政職俸給表(一)の場合で確認しましょう。
4.1 適用俸給表別、級別平均俸給額
- 1級・・・18万8709円
- 2級・・・22万8395円
- 3級・・・30万922円
- 4級・・・36万2094円
- 5級・・・38万3622円
- 6級・・・40万521円
- 7級・・・43万644円
- 8級・・・46万1762円
- 9級・・・51万1061円
- 10級・・・55万2284円
大卒と高卒では平均値で比較すると差がほとんどありませんが、例えば3級に昇級するための経験年数は高校卒が7年以上10年未満に対して、大学卒は3年以上5年未満となっています。
大卒の方が昇給は早くなる傾向にあるのですね。
5. まとめにかえて
国家公務員の給与についてまとめていきました。
経験年数を積めば昇給するものの、昇給には試験にパスする必要があります。しばしば国家公務員の長時間労働が問題視されることもありますが、働きながらの勉強はハードな面もあるでしょう。
「恵まれている」というイメージのある公務員でも、競争社会は実在するということです。
また仮に給与があがっても、その分支出額が増えてしまえば「貯蓄」という面では意味がありません。収入と支出のバランスはどんな働き方・年収の方であっても大切なポイントになります。
収入や働き方だけにとらわれず、支出も含めて「お金」と向き合う必要がありますね。
参考資料
太田 彩子