「脱炭素」が叫ばれる今、住宅業界では「ZEH(ゼッチ)」が急速に広まっています。
ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称。「使用エネルギー≦創出エネルギー」を目指した住宅です。
政府は、昨年、閣議決定されたエネルギー基本計画において「2030年以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」としており、ZEHへの補助金や減税制度を充実させています。
ZEHとはエネルギー排出量ゼロを目指した住宅
ZEHとは、断熱性能の大幅な向上と高効率な設備の導入により省エネ基準比20%以上の省エネ性能を実現し、さらにエネルギー創出によってエネルギー排出量ゼロを目指した住宅です。
「エネルギー排出量ゼロ」と言い切るのではなく、これを「目指した住宅」としているのは、太陽光発電等による十分なエネルギー創出が見込めない寒冷地や都市部の狭小地においては、エネルギー排出量±0を実現することが難しいから。エリアによっては、エネルギー排出量ゼロとはならないながらも一定の省エネ性能が実現できる「Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)」や「ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)」も、ZEHの1つとされています。