2. 先週の日経平均株価のテクニカル分析
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。
先週はまず心理的節目となる2万7000円台を維持できるかどうか、また、すぐ上に25日移動平均線や75日移動平均線も控えていることから、これらを奪回できるかどうかがポイントでした。
実際には、小幅な値動きながら21日には一時、ローソク足の実体が25日線、75日線を突破しました。
しかし、週末にはまた陰線となり、両方の移動平均線を割り込んでしまいました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。
チャートの形は悪くありません。
中期的に見ると、現状は9月14日の高値(3万795円)を始点とする下降トレンドのチャネルの中にありますが、短期的にはそのチャネルの上限付近へ上昇しているところです。
ただ、チャネルの上限付近ではこれまで、11月、1月、3月と、何度も上値を押さえられています。
かなり強い抵抗線と見ていいでしょう。逆に言えば、ここを抜けると力強い支持線に変わります。
今週まずは25日線、75日線を回復すること、そして、直近の戻り高値である3月25日の高値(2万8338円)あたりが上値メドとなります。
このあたりには200日線もあります。
ここを回復できれば目線を上に持つことができるでしょう。再度の3万円の大台も視野に入ってきます。
逆に直近の押し安値である4月12日の安値(2万6304円)を割るようであれば、中期的な下降トレンド続行になってしまうので、注意が必要です。
下原 一晃