7. 65歳以降も「働きたい」「既に決まっている」半数以上に

同資料では、60~64歳で働いている人を対象に、65歳以降の働く予定を調査しました。

それによると、「採用してくれる職場があるなら、ぜひ働きたい」が30.5%、「すでに働くことが(ほぼ)決まっている」が25.6%、「まだ決めていない。わからない」が27.2%、「仕事はしたくない。仕事からは引退するつもり」が7.0%などとなりました。

出所:独立行政法人労働政策研究・研修機構「60代の雇用・生活調査」

65歳以降も働きたい人が一定数いることがわかります。

また、2014年調査と比較すると、「採用してくれる職場があるなら、ぜひ働きたい」(13.5%→30.5%)と「すでに働くことが(ほぼ)決まっている」(15.9%→25.6%)の割合が大きく上昇。

一方、「まだ決めていない。わからない」(31.4%→27.2%)、「仕事はしたくない。仕事からは引退するつもり」(11.7%→7.0%)の割合は低下しています。ちなみに、男女とも同じ傾向であり、高齢者の雇用が浸透してきていることがわかります。

8. 65歳を過ぎても働くために必要なのは「健康・体力」

65 歳を過ぎても働くために必要なことを複数回答で尋ねたところ、以下のような結果となりました。

  • 「健康・体力」 82.0%
  • 「仕事への意欲」(58.9%)
  • 「仕事の専門知識・技能があること」(46.2%)
  • 「協調性(年下の管理監督者の下でも働けることなど)」(34.9%)
  • 「専門性よりは色々な仕事ができる能力や幅広い経験」(21.4%)

健康と体力を重視している人が多いことがわかります。

2014年調査と比較すると、選択肢を一部変更しているため単純に比較はできないものの、「健康・体力」が最も多い傾向に変化はありません。

また、専門知識や技能よりも、意欲の割合が大きい点にも注目です。自分に何ができるかも大事ですが、やはりそもそも仕事内容に興味を持てるかどうかも重要であるといえそうです。

参考資料

齊藤 慧